この記事では、転職を考える看護師の方に向けて、転職方法と具体的な手順をイチから解説します。「今の職場が自分に合っていない」「もっと働きやすい環境に転職したい」と感じながらも、「初めての転職、何から手をつけていいか分からない」「失敗して後悔したくない」と不安を感じている看護師の方は多いのではないでしょうか。
理想の職場を見つけるための具体的な8ステップと、後悔しないための成功のコツを徹底的にご紹介。実際に転職を成功させた看護師の体験談も交えながら、あなたの「転職したい」という気持ちを具体的な行動へと導きますので、ぜひ最後までご覧ください。
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看護師の転職を成功させるための「8つのステップ」
看護師の転職活動は、正しい手順で進めることで、成功の確率が格段に上がります。ここでは、転職を考え始めてから新しい職場で働き始めるまでの一連の流れを、具体的な**「8つのステップ」**に分けて詳しく解説します。
【ステップ1】転職の目的と希望条件を明確にする
転職活動を始める前に、まず最も重要なのが「なぜ転職したいのか?」と「転職先に何を求めるか」を自分自身に問いかけ、明確にすることです。ここが曖昧だと、理想とは違う職場を選んでしまったり、転職を繰り返すことになったりする可能性が高まります。
なぜ今、転職を考えるのか? – 転職理由の深掘り
多くの看護師が転職を考える理由は様々です。まずは、あなたが抱えている不満や課題を具体的に洗い出してみましょう。
- 人間関係の悩み: 職場の人間関係にストレスを感じる、いじめやハラスメントに悩んでいる。
- 労働環境への不満: 夜勤が多すぎる、勤務時間が長い、残業が常態化している、休日が少ない。
- 給与や待遇の不満: 頑張っても評価されない、給料が上がらない、ボーナスが少ない、福利厚生が不十分。
👉自分の給料が高いか低いか確認のための参考記事:
▪️20代看護師の平均年収はどれくらいなの?地域別や施設種類別などさまざまな要素で徹底解説
▪️看護師の平均年収はどれくらいなの?年代別、地域別、施設種類別などで最新情報を紹介します【2025年版】 - 家庭との両立の難しさ: 子育てや介護との両立が難しい、時短勤務ができない、急な休みが取りにくい。
- スキルアップ・キャリアアップの停滞: 専門性を高めたいのに機会がない、学びたい分野に進めない、今の病院ではこれ以上の成長が見込めない。
- 業務内容への不満: 希望しない部署への異動、特定の業務に偏りがある、やりたい看護ができない。
- 体力的な限界: 激務による体調不良、身体への負担が大きい業務がつらい。
これらの転職理由を具体的に書き出すことで、本当に解決したい問題が何なのかが明確になります。転職は単に「今の職場が嫌だから」というだけでなく、「次にどんな働き方をしたいか」を考えるポジティブな機会です。
参考記事:【内定率アップ!】転職前に重要な看護師の自己分析のポイント
実例:20代女性看護師Aさんのケース 大学病院で3年働いていたAさんは、急性期の忙しさと夜勤の多さ、そしてそれに伴う体調不良に悩んでいました。特に、疲労から来る集中力の低下が患者さんへのケアに影響するのではないかという不安が、転職を決意する決定打となりました。彼女の転職理由は「体力的な限界」と「労働環境への不満」です。この理由を明確にしたことで、転職先への希望条件が**「日勤のみ・残業少なめ」**と具体的に定まりました。結果的に、地域密着型のクリニックに転職し、趣味の時間や家族との時間も持てるようになったと話しています。
参考記事:
初めて転職を考える20代の看護師が注意すべきこと5選
条件を洗い出し、優先順位をつける – 理想の職場像を具体化
転職理由が明確になったら、次はそれを解決するために**「転職先に何を求めるか」**を具体的にリストアップしましょう。以下のポイントを参考に、紙に書き出してみると、客観的に整理しやすくなります。
- 希望する雇用形態: 正社員、パート、派遣、時短勤務、契約社員など
- 通勤距離・勤務エリア: 職場までの通勤時間の上限、希望する市区町村や沿線など
- 給与・待遇: 月収、年収、賞与の目安、昇給制度、退職金制度、各種手当(住宅手当、扶養手当など)
- 勤務時間・休日: 日勤のみ、夜勤の回数(月〇回まで)、残業の有無、年間休日数、有給消化率、希望休の取りやすさ
- 配属希望・業務内容: 病棟(〇〇科)、外来、手術室、透析、健診、訪問看護など具体的な希望、医療行為の範囲、患者層、記録方法(電子カルテか否か)
- 職場の雰囲気・人間関係: スタッフの年齢層、チーム医療の状況、上司との距離感、新人への教育体制
- 教育制度・キャリアアップ支援: 研修制度の充実度、資格取得支援、認定看護師・専門看護師育成支援
- 福利厚生: 職員寮の有無、託児所・保育園の有無、食堂、レクリエーション活動など
💡POINT:希望条件には「絶対に譲れない条件」と「できれば叶えたい条件」に分けて優先順位をつけておきましょう。 例えば、「日勤のみ」は絶対に譲れないが、「給与は現状維持できれば良し、少し下がっても日勤のみなら許容範囲」といった具体的な線引きをしておくと、求人を探す際に柔軟に対応できます。全ての希望を100%満たす職場は稀だからこそ、譲れないポイントを明確にすることが、後悔のない選択に繋がります。
👉参考記事: 看護師が転職したいかも、と思った時にまず考えるべきこと5選
【ステップ2】転職するタイミングを見極める
看護師の転職活動において、転職の「時期」も重要な成功要因の一つです。求人の多さや入職のしやすさなど、時期によって特徴があります。
ベストな時期とは? – 求人動向と自身の状況を考慮する
看護師の求人は1年を通してありますが、特に転職に適した時期があります。
時期 | 特徴 |
---|---|
1〜3月 | 新年度に向けた募集が活発化する時期。4月入職を目指す求人が増加し、求人数が最も多くなります。特に、年度末で退職する看護師の補充や、新年度の体制強化のため、大規模な募集が行われる傾向にあります。 |
5〜6月 | 4月に入職した新人看護師が「早期離職」するケースが増える時期です。それに伴い、欠員補充のための求人が発生することがあります。即戦力を求める求人が多くなる傾向です。 |
9〜10月 | 夏の繁忙期が落ち着き、人事異動や組織改編に伴う欠員募集が増える時期です。年末に向けて、年度内入職(10月・11月・12月)を目指す求人が増えてきます。 |
これらの時期はあくまで一般的な傾向です。重要なのは、「求人動向」と「ご自身の状況」を照らし合わせることです。
- 現職の退職時期: 引き継ぎ期間や有給消化期間を考慮し、円満退職できるよう余裕を持ったスケジュールを立てましょう。一般的に、退職の意思表示は退職希望日の1~2ヶ月前が目安とされています。
- 家庭の事情: 子育て中の看護師であれば、保育園の入園時期や慣らし保育の期間を考慮し、4月入職を目指して前年の年末から動き始めるなど、逆算して計画を立てることが重要です。
- 体調や精神状態: 転職活動は心身ともに負担がかかるものです。無理のない範囲で進められる時期を選ぶことも大切です。
職場に迷惑をかけないようにする配慮も必要ですが、それ以上に自分自身の健康や将来のキャリアも同じくらい大切です。焦らず、しかし計画的に、ベストなタイミングを見極めましょう。
実例:30代ママ看護師Bさん 育休復帰後、子どもとの時間を最優先したいと考えたBさんは、夜勤のないパート勤務への転職を検討していました。彼女は、子どもが4月から新しい保育園に入園するタイミングに合わせて、自身も新しい職場でスタートしたいと考えました。そのため、4月入職を目指し、前年の12月から転職活動を開始。早めに動き出したことで、希望通りの「日勤のみ・残業なし」のクリニック勤務をスムーズに見つけ、保育園の慣らし保育期間と自身の転職準備期間をうまく両立させることができました。
【ステップ3】転職サイトを活用して情報を収集
現代の看護師の転職活動において、看護師専門の転職サイト(転職エージェント)の活用は、もはや必須と言えるほど重要です。インターネット上には数多くの転職サイトがありますが、それぞれに特徴があり、ご自身の希望条件や重視するサポート内容によって、選ぶべきサイトは異なります。
看護師転職で「転職サイト」選びが超重要である理由
転職サイトが転職活動において強力なツールとなるのは、以下のような手厚いサポートが受けられるからです。
- 希望に合った非公開求人の紹介: 一般の求人情報サイトやハローワークでは見つけることのできない、好条件の非公開求人を多数保有しています。大手病院や人気クリニックの求人、あるいは特定の専門分野の求人など、あなたの希望に合った質の高い情報が手に入ります。
- 履歴書・職務経歴書の添削: プロのキャリアアドバイザーが、あなたの経験やスキル、アピールポイントを最大限に引き出す履歴書や職務経歴書の書き方をアドバイスし、添削してくれます。採用担当者の目に留まりやすい書類作成は、書類選考の通過率を大幅に向上させます。
- 面接日程の調整や条件交渉: 複数の病院に応募する場合でも、面接の日程調整はアドバイザーが代行してくれます。また、内定が出た際の給与や勤務時間、福利厚生などの条件交渉も、プロが間に入ってくれるため、直接言いにくいこともスムーズに進められ、より良い条件を引き出せる可能性が高まります。
- 内定後のフォローや退職相談: 内定後の入職準備はもちろん、現在の職場への円満退職に向けたアドバイスや、入職後の不安に関する相談にも乗ってくれます。転職は入職して終わりではないため、長期的な視点でのサポートは非常に心強いものです。
- 職場の内部情報の提供: 求人票だけでは分からない、病院の雰囲気、離職率、残業時間の実態、人間関係、教育体制、看護部長の考え方など、リアルな内部情報を教えてもらえます。これにより、入職後のミスマッチを大幅に減らすことができます。
おすすめの転職サイト(2025年最新版)とその選び方
一口に転職サイトと言っても、それぞれに強みや得意な領域があります。ご自身の重視する条件や、どのような支援を受けたいか、またどの地域で職を探しているかによって、向き不向きがあります。
サイト名 | 特徴 | こんな看護師におすすめ |
---|---|---|
看護roo! | 若手~中堅看護師に強く、キャリアアドバイザーのサポートが手厚いと評判。求人情報の質が高く、職場の雰囲気など詳細な情報も豊富。専門分野の求人にも強い。 | 初めての転職で手厚いサポートを求める方、キャリアアップを考えている方、人間関係や職場の雰囲気を重視する方。 |
マイナビ看護師 | 大手マイナビが運営しており、全国の求人を幅広く網羅。大手病院から企業求人まで、様々なタイプの求人を取り扱っています。非公開求人も多数。 | 全国規模で求人を探したい方、病院以外の多様な働き方に興味がある方、大手企業の安定感を求める方。 |
ナースではたらこ | 逆指名制度があり、気になる病院に直接アプローチできる点が特徴。スピーディーな対応が魅力で、希望条件に合う求人を素早く見つけてくれます。地方の求人にも強い傾向があります。 | 急いで転職したい方、特定の病院に絞ってアプローチしたい方、地方での転職を考えている方。 |
レバウェル看護 | LINEで気軽に相談できるのが大きな特徴。求人数が非常に多く、地方の求人も充実しています。希望に合わせたきめ細やかなサポートも魅力。 | 忙しくて電話する時間がなかなか取れない方、LINEで手軽に相談したい方、とにかく多くの求人から選びたい方、Uターン・Iターン転職を検討している方。 |
ナース専科 転職 | 経験豊富なベテランアドバイザーが多く、高給与・好条件の求人を多く扱っています。中堅~ベテラン看護師の転職に強み。 | キャリアを活かして好条件で転職したい方、ベテラン看護師の転職に特化したアドバイスを受けたい方、管理職を目指したい方。 |
💡POINT: 転職サイト選びは転職成功のための重要な要素となりますので、慎重に選びましょう。**複数の転職サイトに登録し、複数のアドバイザーと話してみることを強くおすすめします。**これにより、比較検討する中でご自身に最適なサービスやアドバイザーを見つけることができます。
👉下記の記事を参考にしましょう。
▪️看護師転職サイトの選び方【2025年最新版】
▪️看護師におすすめの転職サイトランキング|2025年最新版
▪️病院以外の求人に強い!おすすめの看護師転職サイト【2025年最新版】
▪️看護師の転職エージェントの選び方 おすすめエージェント紹介とこんなエージェントは要注意【2025年最新版】
▪️給与交渉に強い看護師転職エージェントランキング【2025年最新版】
【ステップ4】求人を比較・応募する
転職サイトのキャリアアドバイザーから求人の紹介を受けたら、いよいよ具体的な求人の比較検討と応募です。ただ条件面を見るだけでなく、入職後の働き方を具体的にイメージしながら慎重に選びましょう。
紹介された求人をどのように比較する? – 表面的な条件だけでなく深く読み解く
キャリアアドバイザーから紹介された求人情報は、単なる勤務条件の羅列ではありません。そこから職場の実態を読み解き、あなたの希望条件と照らし合わせて比較することが重要です。
比較のポイント:
労働条件の確認
勤務時間・残業の有無: 始業・終業時間、休憩時間、残業時間の目安(月平均何時間か)。「残業なし」と記載されていても、実際はサービス残業が多い職場もあるため、アドバイザーに確認しましょう。
給与・賞与・昇給: 基本給、各種手当(夜勤手当、住宅手当、家族手当など)、賞与の実績(過去何ヶ月分か)、昇給の有無と頻度。年収ベースで考え、ご自身の希望と合っているかを確認します。
休日・休暇: 年間休日数(多いほど良い)、有給休暇の取得実績(消化率が高いほど働きやすい)、慶弔休暇、産前産後休暇・育児休暇の実績など。
福利厚生: 社会保険完備は当然として、職員寮、託児所・保育施設、退職金制度、職員食堂、提携施設割引など、充実度をチェックします。
看護体制・業務内容の詳細
看護方式: チームナーシング、プライマリーナーシング、固定チームナーシングなど、どのような看護方式を採用しているか。ご自身の得意な働き方や、学びたい看護スタイルと合致するかを確認しましょう。
患者層・疾患: どのような疾患の患者さんが多いのか、急性期か慢性期か、高齢者医療が中心かなど。ご自身の経験や興味と合致するかを確認します。
記録方法: 電子カルテか紙カルテか。現在の職場と同じであればスムーズに移行できます。
緊急入院の頻度や夜勤体制: 夜勤時の看護師人数、緊急時の対応体制など、具体的な業務フローを聞くことで、入職後の負担をイメージできます。
教育制度・キャリアアップ支援
新人研修・継続研修: 入職後の研修体制は整っているか。ブランクがある場合は、復職支援研修があるかなども重要です。
資格取得支援: 認定看護師、専門看護師、その他の専門資格取得に対する支援制度(費用補助、研修中の給与保証など)があるか。
ラダー制度: 看護師の能力開発を段階的に評価・支援するラダー制度の有無。
職場の雰囲気・人間関係・離職率
スタッフの年齢層・男女比: どのような年代の看護師が多いか、男性看護師の割合など。
管理職との関係性: 風通しの良い職場か、意見が言いやすい環境か。
チームワーク: 部署内の連携はスムーズか、助け合う風土があるか。
離職率・定着率: 離職率が高い職場は、何かしら問題がある可能性も。定着率が高い職場は、働きやすい環境であることの証拠です。これらの情報は、転職エージェントを通じて確認できることが多いです。
実例:クリニックと病院で迷ったCさん 家庭と仕事の両立を強く希望していたCさんは、夜勤のある病棟勤務と、夜勤がない外来のあるクリニックの2つの求人で悩んでいました。両者の給与や年間休日数は大きく変わらなかったものの、彼女が重視したのは「夜勤の負担」と「保育園送迎のしやすさ」でした。病棟勤務では夜勤手当で給与が上がるものの、子育てとの両立を考えると夜勤の回数が多いのは負担。一方、クリニックは夜勤がなく、残業も少ないため、保育園のお迎えにも間に合うことが分かりました。結果的に、生活のリズムが整い、子どもとの時間も確保できる外来のあるクリニックを選択。入職後もストレスなく仕事に取り組め、パフォーマンスも向上したと話しています。
応募の判断と進め方
比較検討した結果、応募したい求人が決まったら、速やかにアドバイザーにその意思を伝えます。
- アドバイザーとの最終確認: 応募する前に、もう一度アドバイザーと求人の詳細や、あなたの希望とのマッチング度合いを確認しましょう。疑問点があれば、ここで全て解消しておくことが重要です。
- 応募書類の準備: アドバイザーのサポートを受けながら、履歴書や職務経歴書を完成させます(ステップ5で詳しく解説)。
- 応募: アドバイザーが医療機関へ応募書類を提出し、選考が開始されます。
応募は通常、複数同時に進めることができます。複数の選択肢を持つことで、精神的な余裕も生まれ、より冷静に判断できるようになります。
【ステップ5】履歴書・職務経歴書の作成
採用担当者に「会ってみたい」と思わせる履歴書と職務経歴書を作成することは、書類選考を突破し、次のステップである面接に進むための必須条件です。あなたの看護師としての経験や強みを効果的にアピールできるよう、工夫を凝らしましょう。
採用担当者の心をつかむ書類とは? – あなたの魅力を最大限に伝える
履歴書や職務経歴書は、あなたの第一印象を決める大切な書類です。書類選考がある場合は、これだけで面接に進めるかどうかが決まるため、手を抜いてはいけません。
履歴書のポイント
- 志望動機を明確に記載する:
- なぜその病院や施設を選んだのかを具体的に書きます。「貴院の〇〇という点に魅力を感じました」「貴院の理念である〇〇に共感しました」など、応募先ならではの具体的な理由を盛り込みましょう。
- 自身の経験やスキルが、応募先のどのような点で活かせるのか、どのように貢献できるのかを具体的に示します。
- NG例: 「看護師として成長したい」「地域医療に貢献したい」といった漠然とした内容は、熱意が伝わりにくいので避けましょう。
- OK例: 「急性期医療に力を入れている貴院で、これまで培った救急対応のスキルと、〇〇患者への周術期管理の経験をさらに活かし、即戦力として貢献したいと考えております。特に、貴院が取り組んでいらっしゃるチーム医療の体制に感銘を受け、多様な職種と連携しながら患者さん中心の看護を提供したいという思いが募りました。」
- 希望勤務形態の記載:
- 正社員か非常勤か、日勤のみか、夜勤の可否など、希望する勤務形態を明確に記載します。
- 子育てや介護など、特別な事情がある場合は、簡潔に理由を添えると理解が得られやすくなります(例:「未就学児の子育て中のため、当面は日勤常勤を希望いたします」)。
- 写真: 清潔感のある服装で、明るい表情のものを使いましょう。スピード写真より、写真館でプロに撮影してもらうのがおすすめです。
職務経歴書のポイント
- 担当していた科、業務内容、患者層を詳細に記載:
- これまでの勤務先での配属部署、担当患者の主な疾患や特性、具体的な業務内容(例:〇〇患者の急性期看護、人工呼吸器管理、術後管理、点滴・採血、吸引、記録、急変対応など)を具体的に記述します。
- 経験した処置や機器操作、看護技術もリストアップし、自身のスキルをアピールします。
- 自分が貢献したエピソード(具体的な実績)を記載:
- 単なる業務内容の羅列ではなく、あなたがその職場でどのような役割を果たし、どのような成果を出したのかを具体的に示します。
- 例:
- 「新人指導担当として、〇名の後輩育成に貢献し、チーム全体のスキルアップに寄与しました。」
- 「感染対策委員会の一員として、〇〇の取り組みを企画・実施し、院内感染率の〇%削減に貢献しました。」
- 「業務改善チームに参加し、〇〇のプロセスを見直すことで、記録時間の平均〇分短縮を達成しました。」
- 数字を交えたり、具体的な行動と結果を示すことで、説得力が増します。
- 転職理由はポジティブな表現に変換する:
- 前職への不満が転職理由であっても、そのままネガティブに書くのは避けましょう。
- 例えば「残業が多すぎた」→「プライベートとの両立を図り、看護師として長く活躍したい」
- 「人間関係が悪かった」→「チーム医療が活発で、協力し合える環境で、より質の高い看護を提供したい」
- 「給与が低かった」→「これまでの経験やスキルに見合った評価を受け、より高いモチベーションで仕事に取り組みたい」など、前向きな意欲として表現し直しましょう。
💡**POINT:転職サイトでは、プロのキャリアアドバイザーが書類を添削してくれるサービスがあります。**特に書類作成に自信がない人や、効果的なアピール方法が分からない人は、このサービスを積極的に活用しましょう。客観的な視点からのアドバイスは、書類の質を格段に向上させます。
👉関連ページ: 転職したい看護師のための履歴書・職務経歴書の書き方ガイド
【ステップ6】面接対策を行う
書類選考を通過したら、いよいよ面接です。面接は、あなたのスキルだけでなく、人柄やコミュニケーション能力、そして病院の文化やチームとのマッチ度を見るための重要な機会です。十分な準備をして臨みましょう。
よく聞かれる質問と対策 – 事前準備で自信を持って臨む
面接で聞かれる質問は、ある程度パターン化されています。事前に質問内容を予測し、それに対する回答を準備しておくことで、自信を持って落ち着いて対応できます。
看護師の転職面接でよく聞かれる質問の例と対策
- 「なぜ転職しようと思ったのですか?」
- 対策: ステップ1で明確にした転職理由を、ポジティブな言葉に変換して伝えます。前職への不満だけでなく、「新しい環境で〇〇な経験を積みたい」「〇〇な看護を実現したい」といった、将来への意欲をアピールしましょう。
- 回答例: 「前職では救急医療に携わる中で、患者さんの退院後の生活支援の重要性を強く感じるようになりました。貴院の地域密着型で、患者さん一人ひとりに寄り添った継続看護を重視されている点に深く共感し、退院支援や多職種連携をより深く学び、貢献したいと考え、転職を決意いたしました。」
- 「志望動機を教えてください」
- 対策: その病院でなければならない理由を具体的に伝えます。病院の理念、特色、力を入れている分野などを事前に調べ、自分の経験や強みがどのように貢献できるかを具体的に述べましょう。
- 回答例: 「貴院が掲げる『患者中心の全人的医療』という理念に感銘を受けました。私はこれまで〇〇科で、患者さんだけでなくご家族も支える看護を心がけてまいりました。貴院でなら、私の経験を活かしつつ、さらに多角的な視点で患者さんに関わり、地域医療に貢献できると確信しております。」
- 「前職ではどのような業務をしていましたか?得意な看護分野はありますか?」
- 対策: 履歴書や職務経歴書の内容を補足するように、具体的な業務内容や経験した疾患、スキル、工夫した点などを説明します。得意な分野があれば具体例を挙げてアピールしましょう。
- 回答例: 「前職の〇〇病院では、主に〇〇科病棟で、〇〇疾患の患者さんの急性期から回復期までの看護を担当しておりました。特に、〇〇に関する知識と技術には自信があります。患者さんとのコミュニケーションを大切にし、個別性に合わせたケア計画の立案・実行に力を入れてきました。」
- 「ストレスを感じた時はどう対処していますか?」
- 対策: ストレスがない人はいません。ストレスの原因と、それに対してどのように建設的に対処しているかを具体的に伝えましょう。趣味やリフレッシュ方法、信頼できる人への相談など、前向きな方法を述べます。
- 回答例: 「ストレスを感じた際は、まず状況を客観的に分析し、問題解決のために何ができるかを考えます。また、休日は友人と趣味の〇〇に没頭したり、自然の中で過ごしたりしてリフレッシュしています。信頼できる同僚や家族に相談することもありますが、気持ちを切り替えて仕事に取り組むことを心がけています。」
- 「あなたの長所と短所を教えてください」
- 対策: 長所は看護師としての資質に繋がるものを、具体的なエピソードを交えて伝えます。短所は、それを改善するために努力していることや、どのように業務に影響しないようにしているかを併せて伝えることで、自己分析能力と向上心をアピールできます。
- 「当院(施設)について何か知っていることはありますか?」
- 対策: 病院の基本情報(病床数、診療科、特徴、地域での役割など)だけでなく、特に力を入れている分野や取り組み、地域貢献活動など、深くリサーチしていることをアピールしましょう。公式サイトだけでなく、ニュースリリースやメディア掲載情報なども確認しておくと良いでしょう。
これらの質問には、簡潔かつ前向きに、そして具体的に答えることが重要です。
逆質問の例 – 印象アップのチャンス!
面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれる「逆質問」は、あなたの入職への意欲と、論理的思考力をアピールする絶好のチャンスです。疑問点を解消するだけでなく、積極的に質問することで、意欲の高さを示すことができます。
効果的な逆質問の例
- 教育体制について: 「御院では、入職後の継続的な教育体制や、特に〇〇(私の希望する専門分野)に関する研修はどのように行われていますか?」
- 部署の雰囲気・チームワークについて: 「配属予定の〇〇病棟(または部署)では、看護師同士の連携体制をどのように取られていますか?チームワークを促進するために、どのような取り組みをされていますか?」
- キャリアパスについて: 「将来的に認定看護師や専門看護師の資格取得を目指したいと考えておりますが、御院ではそうしたキャリアアップを支援する制度はありますか?」
- 残業・夜勤の実態について: 「求人票には〇〇時間と記載されていましたが、実際に〇〇病棟(または部署)での残業や夜勤の頻度について、現状をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
- 入職後の期待について: 「もしご縁があり入職させて頂けた場合、御院ではどのような役割や貢献を期待されますか?」
- 病院の今後の展望について: 「御院が今後、地域医療において特に力を入れていきたいと考えていることは何でしょうか?」
NGな逆質問
- 給与や福利厚生に関する質問ばかり(お金目当てだと思われかねません)
- 調べればわかるような基本的な情報に関する質問
- 「特にありません」と答える(意欲がないと判断される可能性があります)
💡POINT: 面接前には、必ず模擬面接を行っておきましょう。転職エージェントを利用している場合は、アドバイザーが模擬面接を行ってくれます。客観的なフィードバックを受けることで、本番で落ち着いて話せるようになります。
👉関連記事:
看護師の転職面接対策ガイド【2025年最新版】
看護師の転職面接での想定質問、逆質問事例【内定獲得率を上げる面接対策】
【ステップ7】内定・条件交渉・退職手続き
努力が実を結び、内定をもらったら、いよいよ最終ステップです。内定後の条件確認、そして現在の職場への円満退職に向けて、慎重かつ計画的に進めていきましょう。
内定後にやるべきこと – 書面での確認と条件交渉
内定をもらった後は、すぐに承諾するのではなく、以下の点を必ず確認しましょう。
- 労働条件通知書の確認:
- 口頭での説明だけでなく、必ず**書面で「労働条件通知書」**を受け取り、記載内容を隅々まで確認します。
- 確認すべき主な項目は以下の通りです。
- 給与: 基本給、各種手当(夜勤手当、住宅手当、通勤手当、残業手当など)の内訳、月給・年収の合計額。
- 賞与: 支給時期、支給実績(前年度の月数など)。
- 勤務時間: 始業・終業時間、休憩時間。
- 休日: 週休日数、年間休日数、有給休暇の付与日数と消化ルール。
- 配属部署: 希望通りの部署か。
- 試用期間: 期間、試用期間中の条件(給与など)。
- 福利厚生: 社会保険、退職金制度、その他福利厚生。
- 曖昧なまま入職してしまうと、「聞いていた話と違う…」と後悔する可能性もあります。疑問点や不明な点があれば、この段階で必ず確認し、解消しておきましょう。
- 条件交渉:
- もし希望する条件と提示された条件に乖離がある場合、この段階で条件交渉を行います。
- **転職エージェントを利用している場合は、必ずエージェントに仲介してもらいましょう。**エージェントは交渉のプロであり、あなたの希望を代弁し、より良い条件を引き出すための適切なアドバイスをしてくれます。個人で交渉するよりも、感情的にならず冷静に交渉を進められるため、トラブルを避けられます。
- 交渉の際は、ただ「給料を上げてほしい」と伝えるのではなく、これまでの経験やスキル、前職の給与水準などを根拠に、具体的な希望額や希望条件を伝えましょう。
参考記事:看護師の転職時の給与交渉のポイントとコツ
- 入職日の調整:
- 現在の職場の退職時期や引き継ぎ期間を考慮し、無理のない入職日を調整します。
円満退職の進め方 – 立つ鳥跡を濁さず
新しい職場への入職が決まったら、現在の職場を円満に退職するための準備を進めましょう。円満退職は、あなたの次のキャリアに良い影響を与えるだけでなく、将来的な再就職や、予期せぬ繋がり(例えば、元の職場の先輩が転職先の同僚になるなど)を考慮しても非常に重要です。
- 上司へ退職の意思を伝える:
- 退職の意思は、まず直属の上司に直接、口頭で伝えます。就業規則で定められた期間(通常は退職希望日の1〜2ヶ月前、できればそれ以上前)までに伝えましょう。
- 伝える際は、感謝の気持ちと、退職理由を簡潔に、ポジティブな内容で伝えます。「〇〇な経験を積んで、看護師としてさらに成長したい」「家庭の事情により、〇〇な働き方ができる場所を探したい」など、前向きな理由にしましょう。
- 引き止められることもありますが、感情的にならず、あくまで冷静に、決意が固いことを丁寧に伝えましょう。
- 引継ぎ内容を整理し、丁寧に対応:
- 後任者がスムーズに業務に入れるよう、自分の担当業務や受け持ち患者さんの情報、未処理の業務などをリストアップし、詳細な引継ぎ資料を作成しましょう。
- 引継ぎ期間中は、責任を持って業務にあたり、質問には誠実に答え、最後までプロ意識を持って取り組みましょう。
- 備品や資料の整理、共有フォルダの清掃なども忘れずに行います。
- 退職届を提出:
- 上司と相談し、退職日などが確定したら、会社の規定に従い退職届を提出します。形式は会社によって異なる場合があるので、事前に確認しましょう。
- 退職届の提出時期や様式についても、就業規則や総務・人事部に確認するのが確実です。
- 有給消化や離職票の手続き確認:
- 残っている有給休暇があれば、退職日までに消化できるか上司と相談しましょう。有給消化は労働者の権利です。
- 退職時には、雇用保険被保険者離職票、源泉徴収票、健康保険資格喪失証明書など、転職先で必要となる書類や、ご自身で手続きが必要な書類が発行されます。忘れずに受け取り、内容を確認しましょう。
💡POINT: 感謝の気持ちを伝えながら辞めることで、人間関係を悪化させず、将来のトラブルを防げます。また、新しい職場でも「円満に退職してきた人」という良い印象を持ってもらえます。
👉関連記事:
看護師のための退職の進め方ガイド【2025年最新版】
看護師の退職交渉の進め方|引き止められた時・認めてもらえない時の対処法
【ステップ8】入職後の心構えと注意点
新しい職場でのスタートは、期待と同時に不安も大きいものです。特に看護師の世界では、職場ごとのルールや慣習、人間関係など、環境への適応が重要になります。
新しい職場での「試用期間」の過ごし方 – 評価期間を乗り越え、スムーズに定着する
多くの医療機関では、入職後3〜6ヶ月程度の「試用期間」が設けられています。この期間は、あなたの能力や適性、そして職場への順応性を見るための重要な評価期間です。この期間をいかに過ごすかで、その後の働きやすさが大きく変わります。
試用期間中に意識すべきこと:
- 積極的に質問・メモをとる:
- 分からないことは「分からないままにしない」ことが鉄則です。遠慮せずに先輩やプリセプターに質問しましょう。
- 一度聞いたことは、必ずメモに取る習慣をつけましょう。同じことを何度も聞かれるのは、指導する側にとって大きな負担です。自分専用のノートを作り、業務の流れ、機器の操作方法、患者さんの情報、職場のルールなどを細かく記録しましょう。
- 「報・連・相(報告・連絡・相談)」を徹底し、小さなことでも上司や先輩に状況を共有しましょう。
- 周囲との人間関係を丁寧に築く:
- 新しい環境では、まずは**「挨拶」**を徹底しましょう。「おはようございます」「お疲れ様です」「ありがとうございました」といった基本的な挨拶や、すれ違う人への会釈は、良好な人間関係の第一歩です。
- 積極的にコミュニケーションを取り、名前と顔を覚える努力をしましょう。
- ランチや休憩時間など、職場のメンバーと積極的に交流し、溶け込む努力をしましょう。
- 前職のやり方と比較して「前の病院ではこうだったのに…」などと不満を言うのは避けましょう。新しい職場のやり方を受け入れ、学ぶ姿勢が重要です。
- 失敗しても素直に謝り、学びを活かす姿勢を見せる:
- 新しい環境でのミスはつきものです。しかし、重要なのはミスを隠さず、素直に報告・謝罪し、その原因を分析し、再発防止のためにどうすれば良いかを考えることです。
- ミスから学び、成長しようとする姿勢を見せることで、周囲からの信頼を得られます。
- フィードバックを素直に受け入れ、改善に繋げましょう。
- 自分から仕事を見つける努力をする:
- 指示されたことだけでなく、何か手伝えることはないか、先輩が困っていないかなど、周囲に目を配り、自分から行動することで、チームの一員として認められやすくなります。
- 余裕がある時に、先輩の業務を見学させてもらうなど、積極的に学ぶ姿勢を示しましょう。
実例:転職後にうまく馴染めたDさん 前職の大学病院とは異なる、地域密着型のクリニックに転職したDさんは、当初、看護観や業務プロセスのギャップに戸惑いました。しかし、彼女は「まずは新しい職場のやり方を全て吸収する」と決め、先輩看護師との会話を特に大切にしました。**「あいさつをしっかりする」「分からないことは早めに聞く」**を徹底し、毎日業務の終わりにその日あった出来事や疑問点を先輩に相談する時間を設けました。また、休憩時間には積極的に会話に参加し、共通の話題を見つける努力をしました。その結果、持ち前の明るさと真摯な姿勢が評価され、試用期間後には「すでに数年いるようだ」とまで言われるほど職場に馴染み、入職半年後にはプリセプター候補にまで評価されました。
看護師が転職で失敗しないための5つのポイント
これまでのステップを踏まえた上で、看護師の転職を成功させ、後悔しないために特に重要な5つのポイントをまとめました。
- 転職理由と希望条件を明確にする: 「なぜ転職したいのか」「次に何を求めるのか」を具体的に言語化し、優先順位をつけましょう。これが曖昧だと、的外れな求人に応募してしまったり、転職を繰り返す原因になります。
- 複数の求人を比較してから応募する: 焦って一つの求人に飛びつくのは避けましょう。複数の転職サイトを活用し、多様な選択肢の中から、ご自身の希望に最も合う職場をじっくりと比較検討することが大切です。
- エージェントに頼りきらず自分でも調べる: 転職エージェントは強力な味方ですが、全てを任せきりにするのではなく、自分でも応募先の病院の公式サイトや口コミサイト、SNSなどで情報を積極的に収集しましょう。多角的な視点を持つことで、より客観的に判断できます。
- 条件交渉は慎重に、必ず書面で確認する: 内定が出たら、給与や待遇などの労働条件は必ず書面(労働条件通知書など)で確認しましょう。不明な点や交渉したい点があれば、転職エージェントを通じて慎重に進め、口頭だけでなく書面で合意を得ることが重要です。
- 退職時・入職後の対応までしっかり準備する: 現職への円満退職は、あなたの評価を高め、次のキャリアに良い影響を与えます。また、新しい職場での試用期間は、適応できるかどうかの重要な期間です。積極性、協調性、素直な姿勢を心がけ、スムーズな定着を目指しましょう。
まとめ:正しい手順と準備で、看護師転職はもっとスムーズに!
いかがでしたか?看護師の転職は、「準備」と「情報収集」、そして「正しい手順」が成功のカギとなります。
今回のガイドで解説した 「希望条件の整理」 → 「転職サイトの活用」 → 「比較・書類・面接対策」 → 「円満退職と入職後の対応」 というステップの流れをしっかりと押さえることで、後悔のない、そしてあなたの看護師人生がさらに充実したものになる転職が実現できます。
転職活動は決して一人で抱え込むものではありません。特に看護師専門の転職エージェントは、あなたの強力なパートナーとなるでしょう。
さあ、次はあなたの番です!まずは【ステップ1】から始めてみましょう。あなたの理想の職場への第一歩を、心から応援しています。